八重は遂に、母・佐久も亡くし、
姪の久栄あでも、病で亡くしてしまいました。
それでも篤志看護婦として、若い看護婦たちを統率し、
負傷者たちの看護に邁進します。
その功績が認められて勲章を受けても、
気が晴れないまま、故郷会津を訪れた八重。
人間は、永遠に、戦いから抜け出せないのかということを、
じっくりと考えて見るために会津を再び訪れたのです。
若い頃を思い出して、桜の大木に登ろうとしたその時でした。
「八重か? やっぱり八重か。
八重はまだ、木に登ろうとしているのか・・・?」
長〜い髭を蓄えた、西郷頼母でした。
「新政府の連中が、なジョナ国を作るのかを、見届けちゃろと思うて、
生きてきたが、
わしの眼に映ったものは、
どんな世の中でも、必死で生きて、必死で前へ進もうとする
人々だけじゃった。
八重、お前もじゃ。
あの戦を生き抜いた会津の女が勲章までもろた。
わしゃ嬉しゅうて嬉しゅうて・・・」
その言葉で八重は、ようやく頬をほころばせるのでした。
八重が受章した勲章の、本当の意味を、
西郷頼母が教えてくれたのです。
どんな世の中であっても、諦めずに前へ前へ進んで行けば、
必ずまた、花は咲く。
冬が過ぎて春が来れば、必ず桜の花が咲くように。
京都に戻った八重は、徳富蘇峰に詰め寄ります。
「その力で、いったい何をしようとしているのです?
その力は、未来を切り開くために使わなければいけませんよ・・。
会津は、大きな力に飲み込まれ・・もし最後の一発を私が打つとしたら・・・」
次に八重が言おうとした言葉は、いったい何だったのか?
若い八重が、天に向かって放った、最後の一発!
あれはどういう意味を持っているのか・・?
最後の一発は、
全てを諦めてしまおうとする、弱い自分の心に向かって
放ったのではないか・・・?
そんな気がします。
あなたは、どう感じましたか?お聞かせください。
今年の大河ドラマ・八重の桜も、遂に最終回となり、
今年も終わろうとしています。
この1年、
私は何を成し得たのだろうか?と考える今日この頃であります。
ではまた来年、お会いしましょう。